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2019.06.15LIDET

恒例の鈴木健氏による大会見所
6.26 POWER HALL 2019
③維新軍団のフォルムが継承された
6人タッグの達人たちによる芸術

第3試合:TOKYOGURENTAI KAZOEUTA
NOSAWA論外&MAZADA&FUJITAvsディック東郷&MEN'Sテイオー&カズ・ハヤシ

平成プロレスシーンにおいて指折りのユニットである東京愚連隊と海援隊☆DXが激突。昨年9月26日に開催された東京愚連隊興行では今回出場する3人にKIKUZAWAを加えたカルテットで東郷&テイオー&獅龍&TAKAみちのくと対戦。この時は東郷がMAZADAをダイビング・セントーンでしとめている。また、武藤敬司がプロデュースするプロレスリングマスターズ等でも両軍は達人ぶりを発揮してきた。

90年代初期のみちのくプロレスで東郷&テイオー&獅龍がスタートさせた海援隊☆DX。その後、TAKAと船木勝一(現・FUNAKI)が加入し、ザ・グレート・サスケ率いる正規軍を圧倒。獅龍を除く4人はWWEにスカウトされ全米でも活躍する。一方、東京愚連隊は米インディーシーンやメキシコを渡り歩いてきた男たちによって2000年代に入り結成された。いずれも海外を知るユニットであり、それゆえにレスリングにおける共通項も多い。

そうした歴史を重ねてきた中、今年の3月に東郷が東京愚連隊の正式メンバーとして加入したため、これまでとは少し違った立ち位置でこの6人タッグ戦へ臨むことになる。今回は獅龍ではなく、その「友人」であるカズが代わりに東郷&テイオーとトリオを結成するが、一切のそん色はない。

時系列的には先人となる海援隊だけに、東京愚連隊としてはいつか超えたい存在。狙うとすれば、3人の中で年間の試合数が限られているテイオーとなるのだろう。ただ、アメリカンプロレスが体に染みついているだけに、誰を相手にしてもそれを補って余りあるひきだしを発揮できるのがこの男。攻め込まれながらも自分のリズムに相手を誘い込む術を知っている。

そして普段は組んでいなくても、ひとたび同じコーナーへ立てば一つの運動体のように機能するのが海援隊の強み。そうしたタッグマッチの妙を次代で形にしたのが、愚連隊だった。いずれも洗練された、チームとしてのプロレスを体現してきたわけだが、一人FUJITAはデスマッチの中でも泥臭さで惹きつけている。FREEDOMS5・2後楽園では大日本在籍時の後輩にあたる葛西が保持するKING of FREEDOM WORLD CHAMPIONSHIPに挑戦。敗れたものの、血だまりの中でソウルフルな狂い咲きを見せた。

かつてFUJITAは、デスマッチを拒絶するがゆえに大日本を去り海外へと渡った。その過程において東京愚連隊に加入したのだ。そんな男が巡り巡ってデスマッチで輝きを放ち、見る者の心を揺さぶるようになるのだから人生はわからない。もしも愚連隊との出逢いがなければ、また違った道を歩んでいた可能性もあり得る。

6人に共通しているのは、流浪の果てに現在の地位と評価を得たこと。生命力に富み、プロレスが彼らを手放さない。芸術の域にまで達した6人タッグマッチの神髄を確実に味わえる顔合わせ――思えば80年代、多人数タッグ戦のフォルムを確立させたのが長州率いる維新軍団だった。

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